小川小児科内科医院

小川小児科内科医院

静岡県富士市中野569-4  TEL 0545-36-0321

              細気管支炎(RSウイルスとヒトメタニューモウイルス)

●赤ちゃんにRSウイルスなどのかぜウイルスが感染して、ゼイゼイと息苦しくなる病気です。RSウイルスは寒い季節に多くみられます。一方、ヒトメタニューモウイルスは春に多くみられます。
●咳や鼻みず、鼻づまりなど、かぜの症状で始まりますが、しだいに咳がひどくなり、ゼイゼイと苦しそうな息になってきます。
●外来での治療で治っていくこともありますが、重症になったときは入院して酸素吸入が必要になることもあります。
●とくに6か月未満の赤ちゃんは重症になりやすい傾向があります。

家庭で気をつけること

①呼吸が苦しそうなときは、背中をやさしくたたいたり、体を起こすように抱っこしてあげてください。
②鼻がつまっているときは、綿棒でそうじしたり、鼻みずを吸い取ってみましょう。
③部屋が乾燥しすぎないように工夫しましょう。
④母乳やミルクは1回量を少なくして、何回にも分けて与えましょう。
⑤飲んだ量やおしっこの回数などをメモしておいてください。
⑥病状の変化を見きわめることが大切です。主治医の指示どおりに何度も受診してください。

こんなときはもう一度診察を

①ゼイゼイ、ヒューヒューの音が強くて息苦しそう。
②胸やおなかをペコペコさせて息をしている。
③顔色がよくない。
④母乳やミルクの飲みが悪い。

あまり遠慮しないで、もう一度小児科を受診してください。

★★ 院長より一言 ★★
RSウイルスとヒトメタニューモウイルスについて

どちらも「かぜ」(急性上気道炎)の原因となるウイルスです。
年長児や大人では重症化することもなく、対症療法で様子をみます。
ただし、乳幼児では重症化することもあり、注意が必要です。
この二種類のウイルスの症状は同じで、症状から区別する事はできません。
ゼーゼーと喘鳴を伴った咳と、38〜39度の高熱が4〜5日続くのが特徴で、喘息様気管支炎、細気管支炎、肺炎などと診断されることが多いです。

RSウイルスは新生児から罹ることがあり、生後3〜6ヶ月の乳児では重症化しやすいので、多くの場合入院治療が必要です。主として秋(10〜12月)に流行します。発症のピークは1歳未満です。

一方、ヒトメタニューモウイルスは生後6ヶ月ころより感染が始まり、2才までに約半数、10才までにほぼすべての小児が感染します。感染のピークは1〜2才です。3〜6月ころの春に流行します。1回の感染では十分な免疫が出来ないため何回か感染しますが、年長児では発熱も2日位と短くなり、症状が全体的に軽くなります。
どちらのウイルスも迅速キットがありますので、15分ほどで診断がつきます。




さいきかんしえん

子どもの手

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