高い熱が数日間続き、機嫌がわるくなります。目が赤く充血し、唇も真っ赤になり、体に発疹がでます。手足の先や首のグリグリ(リンパ節)が腫れたり、BCGを接種したところが赤くなったりします。
はじめからこれらの症状がそろっていることはめったになく、高い熱がはじめに出て、日を追うごとにこれらの症状が現れてきます。ときに心臓に障害をきたすことがあるやっかいな病気ですが、原因はわかっていません。
治療
川崎病の疑いが強くなれば入院治療が必要です。診断がつけば、心臓の障害を防ぐために、ガンマグロブリンの点滴を行います。
診断がはっきりつくまでに家庭で気をつけること
①高い熱:高熱が続き、機嫌もわるいですが、解熱薬を使いすぎないように気をつけましょう。
②食べ物:食欲がないのはしかたがありませんね。子どものすきなもので消化のよいものを与えましょう。
③水 分:水分を十分とるように心がけてください。
④入 浴:高い熱で機嫌がわるいときはひかえてください。
次の診察は
①主治医に指示された日に受診してください。
②さらに元気がなくて、ぐったりしてきたとき。
治りますか?
入院してきちんと治療をすれば、ほとんど生命にさしさわりはありません。心臓に障害を残すことがあるので、退院後も引き続きくわしい検査をし、経過をみていく必要があります。
★★ 院長より一言 ★★
川崎富作先生が報告した病気のため川崎病とよばれています。MCLSともいいます。
「熱の原因がはっきりしないが高熱が続く」という場合、小児科医は常に川崎病の可能性を考えています。
この病気は血液検査やレントゲン検査では診断がつきません。
上に述べた川崎病特有の症状がそろったかどうか、で診断がつきますが、全部そろわなくても疑いが強くなれば入院が必要です。