喘息発作をくり返したり症状が重くなる子は、予防の薬を毎日飲んだり吸入して、発作をおこりにくくします。発作を予防する薬は、発作のときに急いで使っても効果はありません。毎日きまった時間に根気よく続けましょう。
《吸入薬》
●吸入ステロイド薬 (キュバール・フルタイドなど)
うまく吸入できればとても効果があります。体内には吸収されにくいので、副作用もほとんどありません。
吸入薬を胸の奥深くまで吸い込むことが大切なので、5歳以下では無理なことがあります。
●吸入抗アレルギー薬 (インタール吸入液・インタールエアロゾルなど)
これ単独でも効果がありますが、吸入気管支拡張薬(ベネトリン吸入液など)と併用することもあります。
《飲む薬》
●徐放性テオフィリン薬 (テオドール・テオロング・スロービッドなど)
飲んだあとゆっくり効くようにつくられています。お子さんにあった薬の量をきめるために、血液検査をすることがあります。
●β2刺激薬 (メプチン・アトック・スピロペントなど)
効果が長時間持続するタイプの薬を使います。ときにドキドキしたり、手がふるえることがありますが、心配いりません。
(徐放性テオフィリン薬と β2刺激薬は、ともに気管支拡張薬です)
●抗アレルギー薬 (ザジテン・オノン・シングレア・キプレスなど)
気管支を拡張する薬ではなく、喘息をおこす化学反応をおさえて発作をおこりにくくする薬です。
長い間飲み続けると、ゆっくり効いてきます。
《貼る薬》
●β2刺激薬 (ホクナリン・テープ)
皮膚から薬を吸収するので、効いてくるのはかなり何時間もたってからですが、長く効きます。薬が飲めない子や、毎日明け方に発作が続く子に使います。
発作のときにペタリと貼っても、すぐには効きません
★★ 院長より一言 ★★
徐放性テオフィリン薬であるテオドール・テオロング・スロービッドは、時にその副作用でけいれん発作をおこすことがあります。
5才以下の小児に多く、発熱時は特に危険です。服用する際は医師の指示を守ってください。