子宮頸癌予防ワクチン「ガーダシル」について
平成25年6月14日、厚労省は「子宮頸がん予防ワクチンの接種を積極的には勧めない」という決定をしました。
多くの人に重い副作用が出た為です。中止になった訳ではありませんが、今後新たな事実が判明し、安全が保証されない限り従来通りの接種は難しいと思われます。詳しくはこちらをご覧ください。
「ガーダシル」の接種が途中の方に
1)このワクチンは3回接種しないと十分な効果は期待できません。したがって、途中で接種をやめると今までの接種が無駄になります。
2)しかし、次の接種で重大な副反応を起こす可能性もあるので、当院としては残りの接種はお勧めできません。
3)ただし、接種が中止になった訳ではありません。接種による副反応の事を理解した上で接種を希望される場合は、従来通り公費による無料接種を受けられます。
4)追加接種を希望される方は、ワクチンを取り寄せますので2〜3日前に予約の電話をかけてください。
子宮頸がん予防ワクチン「ガーダシル」はヒトパピローマウイルス(HPV)の16型と18型だけでなく6型と11型をも加えた4種類の型に対する免疫を作るワクチンです。
子宮頸癌の多くはヒトパピローマウイルス(HPV)の16型と18型が原因となります。このウイルスは皮膚や粘膜に普通に存在しており、性交渉により感染します。したがって性交渉の経験がない10才代の女性がこのワクチンの最も良い対象になります。もちろん性交経験のある方にも効果は期待できますが、接種時にすでにこのウイルスに感染していた場合は、そのウイルスを排除したりする効果はありません。
1)小学6年生〜高校1年生の女性が対象です。(中学1年生が最も良い)
2)主な副反応は、接種部位の痛み、発赤、腫れです。
3)接種は初回、初回より2ヶ月後、初回より6ヶ月後の3回です。
4)3回接種により、およそ20年間効果が持続します。
5)平成25年4月1日より定期予防接種となった為対象年齢の方は無料で接種できます。
★★ 院長より一言 ★★
癌を予防できるワクチンは世界初です。
平成25年4月1日より国が定める定期予防接種に組み込まれました。
接種対象者は小学6年生~高校1年生の女性で、新中学1年生に対し市からの案内が郵送されます。
子宮頸癌予防ワクチンにはヒトパピローマウイルスのうちの2種類に抗体を作る2価のワクチンであるサーバリックスと、上述した4種類に抗体を作る4価のワクチンであるガーダシルの2種類があります。
世界的にみてもほとんどの国でガーダシルが採用されており、当院でもガーダシルをお勧めします。